動物病院で流行する謎の病気?動物病院あるある

動物病院で流行する謎の病気?動物病院あるある

動物病院で流行する謎の病気?動物病院あるある

  

なぜパイオが流行るのか?

こんにちは!
ペットライフクリエイター獣医師MicVet です。
小動物臨床6年,ペットフードメーカなどで約1500件の動物病院を担当,動物病院スタッフ向けに毎日がちょっと楽しくなる情報発信中です。

このブログは参考資料をもとに動物病院の楽しさを考察します。

今回参考にした本はこちら
「ついやってしまう」体験のつくりかた――人を動かす「直感・驚き・物語」のしくみ

  

動物病院あるある パイオが流行る

  

無意識な意思決定に影響するプライム

  

感染しないはずの病気:子宮蓄膿症(通称パイオ)が伝染する?

子宮蓄膿症という病気をご存知でしょうか?

避妊していないメスの犬に起こりやすい疾患で
子宮に膿がたまってしまう病気です。
動物病院では 通称パイオ と言われています。

この病気はウィルスや細菌などが感染する感染症ではありません。


もし、仮に1頭の犬がパイオになってしまったとしても
他の犬にうつることはありません。

ところが不思議なことに
動物病院で流行ることがあるのです。

流行るはずのない病気が流行る謎

流行るはずのないパイオが「流行る」理由

獣医師が集まる飲み会でこんな話題で盛り上がりました。

子宮に膿がたまる病気(通称:パイオ)の患者さんが1件くると続けてもう1件,また1件と続く事がある。動物から動物に感染る感染症でもないのに不思議だというものでした。

この話を受けて獣医師たちの意見は2つに別れました。

あるある!と共感する獣医師と
そんな経験はないという獣医師

この不思議な現象について盛り上がる先生方の意見を聞いていると

あるある!と共感する獣医師には共通点がある

ことに気が付きました。

その共通点とは

獣医師が多い動物病院に勤めていた事です。

プライミングとは?フロリダ効果の実験

フロリダ効果と呼ばれる実験

2010年ニューヨーク大学でジョン・バルフ先生が18歳~22際の学生を対象に実験を行いました。

ランダムに用意された4つの単語から短い文章を考えてもらい,その後別の部屋に歩いて移動してもらうという実験です。

Aグループには彼,見つける,それ,すぐに,黄色,といった文章を連想してもらい、

Bグループにはフロリダ,忘れっぽい,はげ,ごましお,シワといった高齢者を連想させる単語を入れました。

この実験の本当の目的は短い文章を作成することではなくこの後,別の部屋に移動する時の歩く速度を測り比較することでした。

  

結果

Aグループよりも 高齢者を連想させる単語で短い文章を作ったBグループの方が明らかに歩く速度が遅くなりました。

この実験が知られるようになったのはその後の調査結果が驚くべきものだったからです。

短文作成に使用した単語の共通点に気がついた学生は一人もいなかったのです。

つまり
バルフ先生は意識して老人を連想させる単語を用意していたにも関わらず,
高齢者を連想させる単語を見た学生たちは無意識に歩く速度を変えたのです。

  

獣医師が多い動物病院の場合

一人の獣医師がパイオの患者さんを診ると
手術のサポートや院内ミーティングなどで病気に関する情報にふれる機会が増えます。

その情報が プライム(専攻刺激)として無意識にスタッフの中に残る

プライム(専攻刺激) という概念から考察すると

その結果
獣医師がパイオを発見しやすくなる
つまり,パイオが「流行る」のかもしれません。

  

意外と身近なプライミング

  

このプライム(専攻刺激)を使ったデザインのことをプライミングと言います。

  

あなたの行動を決めているのは誰?

  

誰もが一度はやったことのあるマリオシリーズはなぜおもしろいのか?

ドラクエやテトリスがなぜ徹夜してしまうほどの魅力的なのか?

これらが人を引きつける理由の1つに プライム(専攻刺激)を使った人に行動を起こさせる技術があります。

本を読み終えた後,読書というゲームをクリアしたような清々しい達成感を体験する事ができます。

  

  

今回も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

明日も素敵な1日をお過ごしください。

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