犬の癌食事にこだわる

動物病院初診専門コンサルタントの傍らペット専門学校で非常勤講師をしています獣医師MicVet です。
年間約200時間以上講義でのべ500人のドッグトレーナーやトリマーそして動物看護師の皆様に獣医学を教えてきました。
今回は動物栄養学からみた犬と癌の栄養学についてご紹介します。
良ければこちらの記事も御覧ください。
犬の栄養学エネルギー

体は食べ物からできている栄養学の基本となる言葉です。
私達人の体もペットや犬の体も毎日の食事からできています。食事を変えることで体に変化が起きるメカニズムについてたくさんの研究がされています。
犬の健康を維持するためにはこの3つの栄養素が必要です。
- 炭水化物(小麦やお米,ブドウ糖など)
- タンパク質(肉や魚,アルギニンなど)
- 脂質(動物性油脂や植物性油脂,DHAEPAなど)
この3つの栄養素をバランス良く食べることが健康維持にかかせません。
がんのエネルギー源

1931年にノーベル生理学・医学賞を受賞したオットー・ワールブルグ博士はマウスのがん細胞からがん治療に役立つ画期的な発見をしました。
その発見とは
ガン細胞は、ブドウ糖をエネルギー源とする
というものでした。
がんは数ある栄養素の中でもブドウ糖,つまり炭水化物をエネルギーとして多く利用していることがわかったのです。
動物栄養学に基づいたがんの食事

犬のエネルギー源は炭水化物,タンパク質,脂質
癌のエネルギー源は炭水化物(ブドウ糖)
ということは
癌のエネルギー源となっているブドウ糖を極力減らすことができれば
がんがエネルギー不足になるのでは?
犬のエネルギー源は炭水化物,タンパク質,脂質の3つなので
炭水化物を減らしてもタンパク質と脂質からエネルギーを摂取することができる
つまり
がんにとってはエネルギー不足で犬にとってはエネルギーを摂取できるように栄養バランスを整えたフードならがんの進行を遅らせることができる
というのが栄養学の考え方です。
犬のがんを考慮すると高タンパク高脂肪低炭水化物の栄養バランスが基本となります。
忘れられないがん療法食n/d

犬の癌,リンパ腫の進行を遅らせることができるという療法食がありました。
余命2ヶ月。
抗がん剤の効果もなく,どんどん悪化していく大切な患者さんに何もすることができず,少しでもいい治療法がないか悩んでいた時でした。
がんの進行を遅らせることができるという療法食n/dの存在を知りさっそく患者さんに紹介しました。
n/dは外国のメーカーが生産していて1缶560円する高価なドックフードでした。
しかもウェット缶のみだったので持ち運びが大変
食事代だけでも1ヶ月2万円になります。
それでも何もしないよりはご飯だけでもという思いで使い続けたところ奇跡的なことがおこりました。
余命2ヶ月だった患者さんがその後1年寿命が伸びたのです。
寿命に貢献したのはがん専用のドックフード働きだけではありませんが動物栄養学の持つパワーを実感しました。
とても残念な事にがんの療法食n/dは2017年に販売中止となり2019年現在販売されておりません。
では動物栄養学に基づいたドックフードは他にないのでしょうか?
犬のがんと向き合う食事

n/d販売中止から1年
同じ動物栄養学に基づいたドックフードをようやくみつけました!!
高タンパクでがんの勢いをそぐ適度な糖質制限
良質な脂肪酸DHAやEPAにこだわった特別なご飯です。
しかもドライフードなのでお値段もお手頃です。
5kgのコ1ヶ月の目安7500円
10kg以上のコ目安12500円
お申し込みすると初回限定無料サンプルを送ってもらうことができます。
療法食の相談は獣医師へ
がんの治療方法にはたくさんの選択肢があります。
体の状態だけでなく家庭環境やライフスタイルなども充分に話し合ってから決めましょう。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
大切なご家族と素敵な時間を過ごせるように願っています。
私が監修したこちらの記事も参考にしてください。
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