猫の尿石症や膀胱炎予防に役立つ飲水方法

動物病院初診専門コンサルタントの傍らペット専門学校で非常勤講師をしています獣医師MicVet です。
年間約200時間以上講義でのべ500人のドッグトレーナーやトリマーそして動物看護師の皆様に獣医学を教えてきました。
良ければこちらの記事も御覧ください。
動物看護師におすすめペット用品これはすごいと思ったベスト3
サンタ・マリア・ノヴェッラにいってみた!
トイレをみると赤っぽい色のついた砂。苦しそうにふんばる姿。あっちこっちにおしっこの跡・・・。
猫のおしっこトラブルって本当に辛いですね。
できればすぐに治してあげたいし、もう二度と繰り返したくないと思います。
猫の膀胱炎や尿石症を予防するためには一般的に飲水量を増やすことが良いとされています。
今回は飲水量を増やす工夫についてご紹介いたします。
猫にお水をのませる工夫3つのポイント
1 お水にこだわる
2 給水方法にこだわる
3 場所にこだわる
このなかでも今すぐに実践できるのが2の給水方法です。
フードボール
多くのご家庭で使われているのがこの方法。
猫用の容器にお水を入れてキャットフードと一緒においておく方法です。
私たち人間の感覚だとお食事の時に一緒に飲み物を…といった流れはごくごく自然なことですが、猫の場合必ずしもキャットフードと一緒でなければならないということはありません。
デザイン性からかわいくておしゃれなものが好まれますが、器からお水を飲む猫の目線で見たときには器の「縁」にこだわってあげてください。
一般的に猫は自分のひげが触るのを嫌がります。
縁が深い容器の場合、ひげが縁にあたってしまい、猫にとってお水が飲みにくいと感じることがあるので注意です。
また、キャットフードが入っていた器は蛋白質や油、ニオイなどが残っていることがあるのでキャットフード用の器とお水用の器を分けてあげることも大切です。
お手入れ 最低でも1日1回は洗ってお水を取り替えます。忙しい飼い主さんいとっては手間に感じるかもしれません。

給水機
猫が水を飲みやすいように各社工夫をしているだけあって、実際に使用してみると飲水量が増えたとのお話をよく聞きます。
水道の蛇口から水が滴るようなタイプや
湧き水のように中心から水が循環するタイプなど
様々なデザインのものがあります。
ちなみに我が家で使っているのはこのタイプです。
動物病院の入院室や待合室にもよく置いてあります。
犬や猫のお水を飲む時の舌の動きまで計算されています。
また、水が循環しているので毎日お水を取り替える必要もありません。
お手入れは2週間に1回が目安です。
給水ボトル
震災などの教訓から留守のときはケージの中にいてもらうといったスタイルが増えてきました。ケージ飼いの場合スペースの問題から給水ボトルを使うこともあります。
清潔でお手入れも簡単なのですが、一度に飲める水の量が少なくなってしまうため飲水量を増やすといった目的に使用するのは難しいです。
健康な猫での使用をお勧めいたします。
猫のお水は一部屋に一か所が理想と言われていますので、いろんな場所にお水を置いてあげることも大切なポイントです。